2019年12月19日木曜日

本棚の再利用

建具の再利用について書きましたが、家具もできるだけ再利用しています。
そのまま使えるものはいいのですが、中にはそうもいかないものもありまして。

倉庫に長年置かれていた本棚。
既存の家で使うには、ちょっと大きすぎるので数十年ここが定位置でした。


みてみると、ちょっと虫食っているところがありますが、アンティーク風(と言うか、本当に古い)の良い感じ。
しかし、棚が歪んでいたり、扉のガラスが割れていたりします。
あと、中をペンキで白色に塗られていますね。(しかも雑に。)これはどうにもなりませんが。
せっかくなので、この棚を本棚に使うことにしました。


まずは、棚を全部外します。

適当な板を買ってきて、内部で当たる場所を切り取ります。 板は、実用一点張りで集成材にしました。
無垢材にこだわりました!とかでなくてすみません。。。

手が当たると痛いので、角をヤスリで落とします。

板を入れた状態。 この状態で本を入れると板がたわむので、補強を入れます。

これまた適当な角柱を買ってきて、棚板が当たるところをノコギリとノミで切り欠きます。

棚の中央にはめ込んで完成。
扉は、子供がいるので割れたりしないようにアクリル板に変えました。
古いガラスの真っ平らではない感じが非常に古風な感じがして良かったのですが、ここは安全を優先。

扉の締まりが悪いので、マグネットキャッチをつけました。

これで、ガンガン本を入れても安心して使えます。

2019年11月24日日曜日

建具の再利用

建具は、できる限り昔のものを再利用。
元の建具を入れると、中身がすっかり変わってしまっていても、リフォーム前の雰囲気が戻ってきますね。
建具も変えてしまうと、前の名残がなくなってしまうので、良いような悪いような。
あえて以前の雰囲気を残すため、今回は徹底的に(時には似せて作ってもらって)以前の建具を使いました。

1階の座敷とキッチン。廊下から。

2階。息子の部屋から。
この2階の写真と同じアングルで撮った、以前の写真。
雰囲気は残るとはいえ、ほぼ別物になるようすがわかると思います。

リフォーム前。

リフォーム中。



2019年11月14日木曜日

2F間取り

昔ながらの(というか、昔の木造軸組構法)の家なので、元の構造壁や柱を壊さなければ、ある程度自由に間取りを作れます。
特に2階は水場がないので、やりたい放題、と思いきや、1階の天井の高さが違うことによる段差があったりして、一筋縄では行きません。
補強もしたいので、1階と全然違う位置に壁を入れたりしても意味がないので、どうしても制約は出ます。

壁がなかったところに壁を立てます。
以前はぺらぺらの間仕切りのみでした。
ちゃんと屋根の梁まで柱を通して固定。
部屋の中央に柱の跡があります。
構造上不要な柱は外して、部屋を広くとりました。
間取りを変えて部屋を広くし、壁が減ったので
補強のために「頬杖」を入れました。
壁に入っている柱と屋根の梁を繋いでいます。




1階で使えなくなった欄間を2階に持ってきました。
梁と天井の間が狭いので、1回り小さくカットしてはめ込んであります。

2階は山小屋風ですが、欄間が入ると和風になりますね。
壁は塗りで仕上げ、既存の木枠ガラス戸を
両開きにしました。
元の欄間は、座敷と仏間間の襖の上に入っていました。

2019年10月2日水曜日

2階の床

2階の床は大きく痛んではいないものの、歪みと元の床板のささくれがひどかったので、既存の床の上に根太をつけて貼りました。
+8cm床が高くなります。
鴨居などはつけ直すので良いのですが、昔の家なので元々低い窓の位置がさらに低くなるのが欠点です。

が、水平な床に仕上げることができて満足満足。



元の屋根裏物置担っていた場所だけ、新たに床を貼りました。


2019年9月26日木曜日

リフォームゆえの制約事項

元ある建物を生かしてどうにか今の生活にあった間取りにしているため、どうやっても解消できない問題が残ることがあります。

完全に問題はなくならないので、我慢できるレベルにするにはどうするかを考えるしかありません。

この、階段を上がったところに見える立派な梁。


おそらく松の大木でしょう。
微妙に湾曲しながら、建物の両脇の壁を繋いでいます。

ところどころ吹きてている松ヤニも、長い年月を立っているせいか琥珀色に固まっています。


で、この梁。
この位置だと床からの高さが175cmしかありません!!
私、背丈が176cmあります。

普段はちゃんと避けてくぐれるのですが、寝ぼけていたり、考え事をしているとよく頭をぶつけます。

そのうち頭が悪くなるのではないかと心配しているのですが、よく考えたら年をとるとだんだん腰が曲がって背丈が縮むはずなので、多分大丈夫でしょう。

うーん、子供達が大きく育ったらどうしようかなー

勾配天井

既存の2階の高さで天井をつけると天井が低くなってしまうため、屋根に沿って勾配天井にしました。
屋根裏があると、雨漏りを見逃したり、小動物の住処になってしまったりするため、それらの防止という意味合いもあります。
屋根自体か20年前に瓦を葺き替えているので、大きな台風などで壊れない限りあと40年はノータッチでOK、ということも後押しになりました。

屋根の下地の裏からウレタンを吹き付け、板で仕上げをします。

屋根裏に胴縁を打ちます

ウレタン吹き付け。厚さは10cmほど

胴縁に合板を打ちつけます。

元々天井裏にあった梁は見せる方向で。これが後で大工泣かせに。。

12mmの杉羽目板で仕上げ。
天井は杉羽目板仕上げにしてもらったのですが、元々そういう仕上げ前提の構造になっていないし、100年以上前の建物なのであちこちずれているしで、ものすごく大工の手間を取らせました。
梁や建物の歪みに合わせて、つどつど梁に切り欠きをいれ、羽目板を切り、削り、場合によっては見切り材で隠し、とありとあらゆる技術を総動員して仕上げてもらいました。
最後に見積もりを見て、あまりの工数の多さに唖然。

しかし、徹底的に辻褄を合わせてやってもらったので、素晴らしい仕上がりです!
ウレタン断熱もしっかり入っているので、真夏でも2階だけ異常に暑くなるようなこともありませんでした。

いやいや、手間をかけてもらって正解です。
お支払いは大変なことになりましたが・・・




2019年9月17日火曜日

2階の解体

改築前の2階はほぼ物置になっていて生活には使っていない状態でした。
おまけに一部の窓も過去の外壁工事で閉じてしまって、暗くて通気がない状態。
さらに、20年ほど前に行なった屋根の葺き替え工事の埃がたんまり溜まっています。



まずは、構造に関わる柱、壁、外壁以外を撤去します。
天井も土壁も板壁も取れるとこは外してしまいます。
1階で、バラしてみたらシロアリに食われていた、なんてことがちょくちょくあったので中身をみておかないと安心できません。
昔からある柱だから外せないと思っていたら、意外にも間取りのためにつけただけの柱があったりして、分解してみないとわからないことだらけです。
頑丈だと思っていた壁が梁まで届いておらず、天井で隠れるとこまでしか施工していないとか、前回色々都合をつけてやっていないところもあらわに。








幸い、シロアリでグサグサになっているようなところや、雨漏りで痛んでいるようなところはありませんでした。

2階には水回りをつける予定はないので、構造体の配置を生かしながら、壁や引き戸の位置を変えて間取りを変えます。

2019年8月7日水曜日

座敷の完成

床の間が完成した座敷。

その後は、
預けて置いた仏壇を戻し、
建具を入れ、

畳を入れ、

照明を取り付け、


掃き出し窓に簾戸を入れました。

簾戸はこちらのお店から購入。
冬は障子に変えられる便利なものです。
座敷が間取り的に通りに面しているため、ちょっと目隠しが欲しい、でも夏は風通しが良いものにしたいと言うことで、色々探していたところ、おあつらえ向きなものが見つかりました。


中からはよく外が見えますが、外からは中が見えないので、なかなか具合よしです。
夜は外から見えてしまいますが、外には格子がつくので、問題ないでしょう。
思っていた通り、風もよく通ります。

さすがに35度を超える猛暑日はエアコンのお世話にならざるを得ませんが、30度前後の初夏の陽気の日の風が爽やかで、いつまでも畳でうたた寝していたくなる心地よさです。

2019年8月5日月曜日

床の仕上げ塗り

床はトイレ以外(洗面所も!)栗の無垢板のフローリングにしました。
仕上げをしていない材を使用したので、木材の表面保護のために、仕上げをする必要があります。
LDK。床が無垢の木そのままなので、白く見えます。

なぜ仕上げをしていない材にしたかと言うと。。。

そのほうが坪1,000円以上安かったからです!!

身も蓋もない理由で本当に申し訳ない。

もう一つ理由を付け加えるとすると、床板を選んだ時点で、床材の仕上げをどうしようか決めきれていなかったためでもあります。(苦し紛れに理由を付け足し)

床材の仕上げはなかなか難しいところで、
ウレタン系の塗装だと木の質感がなくなってしまいますが、ほぼメンテナンスフリー。
しかし、経年劣化すると、ポロポロと表面が剥離してきてしまいます。

オイル仕上げはその点木材に染み込むので、表面が剥離とかはありません。
傷がついたりシミがついたりしたら、その部分だけサンドペーパーで削って塗り直したりも簡単にできます。
また、足の裏の触り心地?は無垢の木の質感そのまま。
ただし、1年〜数年に一度のメンテナンスは必須です。

色々考えましたが、ライフワークでやっているカヌーの道具などでも木の道具にオイルフィニシュをしたりしているので、馴染みのあるオイルを塗って仕上げることにしました。
仕上げ用のオイルといっても色々ありますが、塗りやすさと費用の面から、エゴマ油を選択しました。

とりあえず、少量買ってみてお試し。
左が塗布前、右が塗布後

  

アマニ油も使ったことがあるのですが、エゴマ油の方が粘度が高く、塗り広げやすい油でした。
食品用ではありませんが、天然成分なので、万が一子供がなめてしまっても大丈夫。
床そのものよりも、ちゃんと掃除ができているかの方が心配ですが。。

少量買って端材で塗ってみたりして、スーっと塗り広がり、適当に拭き取ればムラなく仕上げられることがわかったので一斗缶で購入。
本当は一升瓶2本くらいの量でよかったのですが、ちょうどいい量が売っていなかったもので。。。
残った油は、あちこちに塗ってやろうと思います。

  

いきなり床にぶちまけてモップで塗り広げる、なんて言う荒技でも塗れますが、そんなことをするといつまでたっても余分な油が乾かないので、
① 塗装用のコテバケで出来るだけ薄く塗り広げる
   塗装用のコテバケの例→
  がっつり塗っても、木が吸わない分は吸われません。
  いつまででも床がベタベタして大変です。
② 1分もしないうちに染みなかった油を拭き取る
③ 数時間後、半日後くらいそれぞれで乾拭き
で塗っていきました。

家族総出で塗りました。
初めの写真のLDKがこんな感じになりました。


細かいことを気にしなければ、8畳間を30分から1時間くらいで塗り終えます。
細かく養生とか考え始めると、塗るよりもそちらに時間がかかります。
そこまでこだわるなら、坪1,000円はケチらずにプロにお任せしましょう。。。
数人がかりでやれば、数時間で1フロアを終了できます。
が、四つん這いでの作業なので、意外と次の日節々が痛くなったりします。
草むしりとかで、屈んで作業するのに慣れている人なら大丈夫かも。

塗り終わった直後は天ぷら屋さんのような匂いはしますが、自然のものなので、石油系の塗料などのような刺激的な匂いがなく、その後の生活も快適です。

注意すべき点としては、しばらく(数週間?場合によるかも)は油が上がってくるので、紙や布のものを直置きすると床の油を吸って油紙状態になってしまうことです。
裸足で歩くとなんだか足の裏がすべすべになります。
足の裏くらいなら洗えばすみますが大事な服とか本とかを床に置かないように!
子供の学校からきたプリントとかを一晩床に放置すると、油を吸って古文書みたいになってしまいます。

※追記
どうやら5Lのが発売されたようです。
なんだよー、これが早く見つかっていればこっちにしたのに。。。